【知識強化】中小企業診断士 事例Ⅰ H25年第1問(設問2)に必要な知識
平成25年 事例Ⅰ の第1問(設問2)で必要な一次知識をピックアップしました。
必要な一次知識が備わっているか、次の点をチェックしてみてください。
□ 非正規社員の活用
非正規社員のメリット、デメリット、対応策(留意点)について記述できる?
□ アウトソーシングの活用
アウトソーシングの期待効果、留意点について記述できる?
問題 中小企業診断士2次試験 H25 事例Ⅰ 問題1(設問2)
第1問(35点)
A社は、ここ数年で急速に事業を拡大させている。以下の設問に答えよ。
(設問2)
A社は、急速な事業拡大にもかかわらず、正規社員の数を大幅に増員せずに成長を実現してきた。今後もそうした体制を維持していく上で、どのような点に留意していくべきか。中小企業診断士として、100字以内で助言せよ。
知識1 非正規社員の活用
非正規社員のメリット
- 人件費を固定費から変動費化することができる。
- 給与や退職金が少ないため、人件費を低減。
- 柔軟な勤務形態が組みやすく、繁閑の状況に応じて人的リソースを調整しやすい。
非正規社員のデメリット
- 一般的に正規社員よりも勤務期間が短く定着率が低いため、技術習得とノウハウが蓄積されにくい。
- 勤務のシフトが複雑な場合、管理が複雑化する。
- 教育制度や福利厚生などの人事制度が儒実していないため、責任感・モラールの低下が起こりやすい。
そのため、事象・対応策として次のことが考えられます。
- 非定型業務ではなく、マニュアル化された定型業務を任されることが多い。
- 多くなりすぎると正社員の統制負担が大きくなる。
- マニュアル化を推進し、教育体制を整えることが必要になる。
- モチベーションやモラール向上策により、定着率を上げる。
知識2 アウトソーシングの活用
アウトソーシングの期待効果
- 受注の増加に対応できる。
- 季節的な業務量の変動に対応できる。
- 社内で行うよりも専門業者に委託する方が効果的に成果を得られる。
- 従業員を追加採用するよりも、コストが低い。
- 従業員がコア業務に集中できる。
出典:H30年 中小企業白書 第2部 深刻化する人手不足と中小企業の生産性革命,2 アふとソーシング活用オン効果より一部抜粋
アウトソーシングを活用する時の留意点
- アウトソーシングした事業に関してノウハウが減少する。
- 技術や機密情報が流出する恐れがある。
そのため、アウトソーシングには、
「コア業務とノンコア業務を見極めて、ノンコア業務をアウトソーシングする」ことが大切になります。
H30年の中小企業白書では次のような事例が紹介されています。
- 従業員の業務を細分化して一部をアウトソーシングすることにより、コア業務に注力して高付加価値を生み出す。
- 周辺作業を切り出しアウトソーシングすることで、従業員を本来業務に注力。
- 定型業務を外部に委託することで、従業員の高付加価値創出につなげている
[参考資料]
H30年 中小企業白書 2.アウトソーシング活用の効果
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