書くスキル:思わず「体言止めをやめた方がいい」と思った2パターン
体言止めとは、「~のこと」「~ため」や名詞で文章を終えることです。
この体言止めを使ってはいけないという説があります。
採点基準は公開されていないため、点数に影響するかどうかの真意はわかりません。
ビジネス文章としては、体言止めを使わない方が綺麗な文章です。
中小企業診断士の2次試験においては、論理的思考を求める試験となります。
体言止めを使わない綺麗な文章を求めているわけではないので、点数に影響されないと考えています。
体言止めで書くことで、文字数を効率的に使うことができます。
さらに「事」「為」と日本語にすることで縮小できます。
それでも、100人以上の答案を添削した経験上、
「体言止めをやめた方がいい」とアドバイスしたくなる2パターンあります。
体言止めをやめてほしいケース1:敬意がない
解答文章に敬意が感じられないパターンです。
例えば以下の文章です。
「弱みは、ひどい店舗、ノウハウも何もない営業」
依頼人の社長に対しては敬意をもって解答をしてほしいと思います。
解答も全体的に上から目線で自我の強い答案になる傾向にあります。
採点者への印象も悪いです。
「です」「まる」「である」という言葉を付けるだけで点数は変わりません。
心構えをただしてほしいというケースです。
体言止めをやめてほしいケース2: 見出しになっている
体言止めは、見出しとして使用されることが多い技法です。
コンパクトに集約できるがため、必要な要素がそぎ落とされたり、因果関係がなくなるケースがあります。
例えば、「なぜ売上が拡大したのか」という設問があったとき
解答が次のものとします。
「東南アジアの急成長による需要拡大を背景に、OEM受注が増加し売上拡大ができたことである」
普通に体言止めでコンパクトに書くと次の文章になります。
良い例:「東南アジアの急成長による需要拡大を背景に、OEM受注が増加し売上拡大ができたこと」
悪い例1:「東南アジアの急成長で売上拡大」
悪い例2:「OEM受注したこと、東南アジアの急成長したこと」
悪い例1は、何かの見出しとしてはよいと思います。
何を伝えたいのかはわかりますが、大切な中身がありません。
体言止めしたところで、思考も止まっています。あと一歩です。
悪い例2は、顕著です。
思考の流れが細切れになっている可能性があります。
原因・要因があり、それによって成果・効果がうまれるという論理的思考が止まっています。
もしくは、書くときに細切れにしてしまい失点しています。
きちんと文章で書こうという意識があると防げるかもしれません。
意図的に体言止めを使うのであれば問題ありません。
無意識に使ってしまう人は、一度チェックしてみてはどうでしょうか。
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