事例Ⅲを256倍体感するオープンファクトリー
各地でオープンファクトリー(工場見学)が開催されています。
直近としては、以下のものです。直近すぎるのもありますが…
11/15日~ 大正・港オープンファクトリー
11/16日~ おおたオープンファクトリ―
11/23日~ スミファ
今回は、オープンファクトリーで中小企業診断士の2次試験、事例Ⅲを256倍体感する方法を紹介します。
Level 1 オープンファクトリーに参加する(×4倍)
「CADの部品データはどうやって作ってるんですか?」
私が初めて参加したオープンファクトリーで設計部の方にした質問の一つです。
この質問は、平成25年の事例ⅢでCADに関連した問題が出題されていたためです。
この年の設問の解答として、「設計要素のライブラリー化」や「設計データの流用」等が要素になります。与件文にもちゃんと書いてあるので、難解な類推をしなくても与件文に沿って解答をみちびきだせます…
CADを全くしらないので、初めて設問を解いたときは、まったく与件企業の状況を想像できませんでした。
全く知らないのを平然と「はい、こうです」とコンサルとしての解答を書くわけですが、違和感というか、自分自身に納得がいかない、腑に落ちない…。
というか製造業の現場を見たことがほとんどない!
そこで受験生仲間とオープンファクトリーに参加しました。
初めて参加したオープンファクトリーは、港北オープンファクトリー。
オープンファクトリ―の良いところは、実際に製造する現場を目で見ることができるだけでなく、実際に話を聴き、質問することができます。
CADの質問にも、「部品データは…」と丁寧に答えてくれました。
自分の好きなものを語るときのワントーンあがった声で。
実際の操作方法を見せていただり、NC工作機械で加工する場所を見せていただいたり、「へー」の連続でした。百聞はなんとやらです。
まずは、参加できるオープンファクトリーがあるようでしたら、足を運んでみてはどうでしょうか。事例Ⅲを4倍は体感できると思います。
Level2 診断士の目で(×4倍)
「あのY工業は、標準化ができてなかったよね。X社は、設計がネックだった思う。僕だったら…」
オープンファクトリーの昼食時に受験仲間の一人が色々と批評するわけです。
正直、受験生なのにちょっと偉そうだなーと思って聞いていました。はい。
彼はオープンファクトリー参加した年に診断士試験に合格しました。
せっかく、診断士の勉強をしているので診断士としての目線で工場を見学するという姿勢がいいのかもしれないと思います。多少、図々しくても。
診断士の目をもって参加することで視点も変わってきます。
製品加工の現場だけではなく、見える化の工夫や工場レイアウトの工夫など注力する点も違ってきます。
事例Ⅲをさらに4倍は実感できます。(これで16倍)
Level3 事前準備と下調べでオープンファクトリ―に参加する(×4倍)
リベンジです!
2回目のオープンファクトリーは、墨田区の開催するスミファに診断士受験生と参加。
もし、企業の与件文のような情報があって、実際に工場をみて、経営者のお話をきけたらどうでしょうか。
2回目のオープンファクトリー参加企業の外部環境や事業経歴を事前に調べて参加しました。
「組織を細かくわけてますよね、人数はどの程度でしょうか? 権限委譲とかは…」「この新製品の今後の販路は?、展示会?」
「海外展開さえていますが…」
「平均年齢が若いですよね。若手の獲得は? 育成は…」
質問が変だった、一般人じゃなかった。
そして、事例Ⅲ以外も聞きまくりました。
近郊の一般のお客さんも一緒にいるわけですが
「あなた方は何をされてる方なの?」
と聞かれるぐらいです。
オープンファクトリー参加企業も広報さんや職人さんだけでなく、社長や専務も応対してくれるので、いろんな角度から返答いただくことができました。
事前に調べておくと参加企業にも愛着がわきますし、視野は広く、視点も深くなります。
事例Ⅲをさらに4倍は実感できます。(64倍)
えーと、結構大変そうだなと思うわけですが、朗報。
同友館の企業診断11月号に墨田区で開催されるオープンファクトリー「スミファ」のトピックがあります。
スミファの参加企業であるヨシズミプレスさんに注目しています。
前半は、事例Ⅲの与件文のようにヨシズミプレスさんのことを取材した情報をもとに、まとめてあります。「一社依存体質の弱み」「新しい分野への挑戦、脱却」と事例Ⅲでの与件文のようです。
後半は、「高品質」「超短納期対応」「一貫生産体制」診断士的な目線で強みを分析しています。オープンファクトリーに参加できない人でも事例Ⅲが身近に感じられるようになっています。
企業診断 2019年 11 月号 [雑誌]
Level4 アウトプットする(×4倍)
次は、アウトプットするということです。
実際に見たこと、感じたことを何らかの方法でアウトプットします。家族に話すだけでもいいですし、文章として残すのもいいでしょう。
見たもの感じたものがブラッシュアップされていくはずです。
もちろん、受験生仲間と参加し、その後にアウトプットと称して語り合うのもいいです。
事例Ⅲをさらに4倍は実感できます。(256倍)
オープンファクトリ―参加は無料なものが多いので、財布にやさしいです。
ご家族と参加するというものアリかと思います!
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