文法ミスは減点される?~解答用紙を埋める目的
◆2次試験での大きな悩み、文法
2次試験で、こんな悩みをもったことはありませんか?
「文法がおかしい文章を書いたら、加点対象にはならないのかな…?」
実は、何を隠そう私がこの悩みを持っていました。
「なるべく文字数を減らして書いた方が要素を多く詰められるけど、でも変な文章をかいたら採点者に意図が伝わらないんじゃないか。とはいえ要素はたくさん入れたい…」
この悩みに対する結論は、次のようになります。
「多少文法がおかしくなっていいから、解答要素をたくさん入れたほうがいい!!!」
意外かもしれませんが、私はこの考え方で2次試験に臨むのが良いと思いますし、なんなら中小企業診断士としてこのように考えるべきだと思います。
◆”目的を考える”ということ
さて、なぜ先ほどの考え方が良いのかというと、「文法ミスは絶対にゆるされない!!!」という考え方は、目的をなにも考えずにルールにただ従っているだけだからです。
診断士として働くのであれば、しっかりと目的を考え、常識を疑ってかかるくらいになるべきです。
たとえるならば、「赤信号だから絶対に渡ってはいけない!!!!」というようなものです。
でも、仮に災害時だったとして、こんなことをいってられるでしょうか?
普段、赤信号で立ち止まる目的は、「事故にあわない」ため、つまりは「自分の命を守るため」です。
同じように、災害時に赤信号を無視する目的は「自分の命を守るため」になります。
いくらルールがはっきりと決まっていたとしても、あくまで目的によって行動は変えるべきです。
◆文章を書く目的
では、次に文章を書く目的を考えてみましょう。分かりやすいように、コンサルティングレポートで考えます。
このレポートを書く目的が「社長に実行してもらう」ことだとすれば、書くべき文章は「具体的なアクションプランと社長を説得する材料」になります。
ですが、もし目的が「社長にじっくりと考えてもらう」ことだとすれば、書くべき文章は「思考に必要な材料と多角的な視点・フレームワーク」になります。
このように、文章の目的によって書くべき内容は全く異なります。
◆”文法”について
では、文法についても考えてみましょう。
「文法は正しくないといけない!!!」というのは、赤信号と同じようなただのルールです。
赤信号とまったく同じように、目的によってはルールを破った方がよい場合があります。
例えば、次のような目的のケースです。
「テレビドラマの中に登場するラブレターが、酔っぱらいが書いたということを伝えたい」
この場合、一般的に良いとされている、達筆で文法ミスのない完璧な文章というのは全く適していません。
この場合は、汚い字で、よんでも意味が分からないような文章の方が適していいます。
この例で、「必ずしも文法ミスがゆるされない」わけではないことが分かると思います。
◆2次試験で解答用紙を埋める目的
いよいよ、2次試験で解答用紙を埋める目的を考えます。人それぞれ色々な考え方があると思いますが、私は
「得点を稼ぐ」
に尽きると思っています。
診断士2次試験は、あくまでも「資格試験」です。60点以上をとれば合格しますし、60点を下回ると不合格になってしまいます。
ですので、あくまで「得点を稼ぐ」ことを目的として、その上で文法ミスが許されるべきかを考えます。
これを確認する方法は簡単です。
過去の合格者、高得点者の再現答案を読めばいいんです。
そして、もし文法ミスがあったり変な文章を書いていても得点をとれているのであれば、少しくらい文法ミスがあっても、なるべく圧縮して解答要素を多く書いた方がよいということになります。
実際に私が確認したところ、変な文章がたくさんありました。でも、そんな解答でも問題なく合格していましたし、高得点解答もありました。そのため、先述した結論になります。
「多少文法がおかしくなっていいから、解答要素をたくさん入れたほうがいい!!!」
みなさんも、ぜひしっかりと「目的が何か」を考えてみてください。その上で、文法ミスが許されるかどうかを判断し、解答を作成しましょう。
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