診断士学習を継続する上での障害【習慣化の罠】
診断士合格までには多くの学習時間が必要になるため、自己管理を行い、学習時間を確保することはとても重要である。そして、このための取組として”習慣化”を行っている人は多い。
たとえば、朝6:00に起床して、30分勉強。7:30に家をでて、8:00~8:30まではカフェで勉強、といった具合である。
このような習慣化は確かに有効であるし、実際に学習時間を確保できている人も多い。しかしながら、これには1つだけ”罠”がある。それは、専門用語では”順化”と言われる、”飽き”である。
毎日同じ時間に同じことをする、つまりは習慣化、ルーティン化してしまうと、確かにその行動をとるために必要な労力は少なくなる。しかしながら、これを続けているとどうしても飽きてきてしまう。飽きてくるとモチベーションがだんだん下がり、無気力となり、学習時間は確実に短くなっていく。
実は、そもそも勉強のやる気を阻害する要因というのは3つあり、習慣化というのはそのうちの1つに対する策でしかない。そのため、習慣化を行って1つの阻害要因を除去できても、順化(飽き)という別の阻害要因があらわれるのである。
ここで、参考までに3つのやる気の阻害要因について説明する。
①意志力の低下(精神面)
②飽き(精神面)
③体・脳の疲れ(身体面)
中小企業診断士・学習継続の罠 ①意志力の低下
意志力は、RPGゲームのMP(マジックポイント)のようなものである。低下すると、意志力を使う行動がとれなくなる。詳しくは”WILLPOWER 意志力の科学 (出版:インターシフト)” を参照のこと。
先述の習慣化・ルーティン化は、この意志力の節約には非常に有効である。
中小企業診断士・学習継続の罠 ②飽き(順化)
飽き(順化)とは心理学の概念であり、wikipediaによると” ある刺激がくり返し提示されることによって、その刺激に対する反応が徐徐に見られなくなっていく現象(馴れ、慣れ)”と説明されている。
3日坊主が生じるのはこの順化によるものと言われている。そして、これはまさに”習慣化”の副作用として、まるで罠のように現れる障害である。
これを克服する方法は非常にシンプルであり、”何かを変えてみる”ということに尽きる。例えば、勉強する場所を変える、勉強する姿勢を変える、音楽を聴きながら勉強してみる、アロマを使用する、などである。
人間の脳というのは、変化によって活性化されるようにできている。こういった変化を起こすことで、順化を回避することができる。
中小企業診断士・学習継続の罠 ③体・脳のつかれ
当たり前だが、脳や体がつかれると、そもそもやる気はでなくなる。特に長時間勉強した後の無気力は、脳の疲れのサインだと思った方がよい。これは、無理をせずに休んだ方がよい。
機会があれば、順化を克服する変化について、もう少し具体的に述べたいとおもう。